今回お手伝いさせていただいたお葬儀は、とても多くの方々に愛され、慕われていた一人の女性のお見送りでした。
まだまだお元気でいらっしゃると、誰もが信じて疑わなかった日々。
突然の訃報に、ご家族様も、ご友人様も、職場の方々も、深い悲しみに包まれました。
故人様は、母亡き後の大家族の“太陽”のような存在でした。
いつも彼女の笑顔があり、些細な出来事にも
「ありがとうね」
と感謝の言葉を忘れない、そんな温かさを持つ方でした。
職場でも同じように、人と人との間を優しくつなぎ、気が付けばいつも自然と“まとめ役”を任されていました。
年齢を問わず慕われ、笑顔と前向きな言葉で、たくさんの人の心を照らしてきました。
そんな彼女の旅立ちには、どうしても「明るさ」を届けたいと、ご家族様からのご要望がありました。
そこで、棺の上には、オレンジや黄色を中心としたビタミンカラーの生花を贅沢に使用した、特別な棺カバーをご用意しました。
ひまわり、ガーベラ、胡蝶蘭、トルコ桔梗など故人様の元気な笑顔を思い出させる色合いです。
「こんなに明るくてあたたかいお花、〇〇さんらしいね」
「いつも通り“おかえり”って言ってくれそう」
式の最中、そんな声があちらこちらから聞こえてきました。
故人様は、仕事仲間や大切なご家族様も最期のお別れをすることが叶いませんでした。
そのことを気にしておられたご遺族様に、私たちは、棺の中にご家族からの手紙を添えていただくことをご提案しました。
「直接会っては言えなかったけれど、想いは届いていると信じたいです」
そう語るご家族の姿に、会場中が胸を熱くしました。
会場では故人様の沢山の写真が飾られます。
好物も祭壇に供えられます。
葬儀とは、ただお別れをする場ではなく、想いを伝え、心をつなぐ時間なのだと、改めて教えていただいたお式でした。
ご遺族様からいただいた
「ありがとう。きっとあの子も喜んでいると思います。」
という言葉を胸に、これからも一つひとつのお葬儀に心を込めて寄り添ってまいります。
実は私自身も、故人様とはご縁があり、少し前に
「またお会いしましょう」
とLINEを送ったところでした。
既読にならないまま、訃報を聞くことになり、しばらく信じることができませんでした。
優しくて、誰よりも人の気持ちに寄り添える方だったからこそ、今もまだ、どこかで笑っているような気がしてしまうのです。
故人様のご冥福をお祈り致します。
お急ぎの方は必ずお電話でご連絡ください。