このたびのご葬儀は、以前にお手伝いをさせていただいたご家族様からのご依頼でした。
最初のご連絡は、
「いま、自宅で看病しています」というお電話でした。
ご自宅で看るという選択は、深い覚悟と愛情の証です。
「ご家族様も、どうかご自愛くださいね」
とお伝えしたその数日後、
「亡くなりました」との知らせが届きました。
ご連絡を受け、すぐにご自宅へ向かいました。
納棺師が駆けつけ、丁寧にご遺体の保全を行い、安らかな姿へと整えます。
お式は公共の式場で施行致しました。
移動の負担を抑えられるこの場所で、静かに、けれど心を尽くしたお見送りが叶います。
祭壇には、華やかなピンクや紫の生花が並びました。
柔らかな色合いの中に、故人様の優しさと美しさが宿っているようでした。
ちょうどその日は、母の日が近く祭壇には赤いカーネーションも添えられました。
式の最後、お嬢様がそのカーネーションの花束をそっとお棺の上に置かれた姿はまるで「ありがとう」と「まだ一緒にいたかった」の想いを重ねるようでした。
きっとまだ、たくさん叶えたいことがあったことでしょう。
お孫さんを抱きたかったかもしれません。
ご主人ともう一度、旅に出かけたかったかもしれません。
お式は無事に終わり、ご家族様の手で、たくさんの花に包まれてお母さまは旅立たれました。
最期のお別れの花入れの時間。
お嬢様が涙をこらえながら手を合わせる姿に、私たちスタッフも思わず胸が熱くなりました。
心から、故人様のご冥福をお祈り申し上げます。
そして、ご遺族の皆様に、少しでも穏やかな日々が訪れますように祈っています。
お急ぎの方は必ずお電話でご連絡ください。