葬儀後もお付き合いが続く葬儀社って、
あまりないかもしれませんね。
セレモニーサロンでお葬儀をお手伝いさせていただいた3名の方に集まっていただき、お話をうかがいました。
松田さんは10年前に、岸野さんは昨年、遠藤さんは今年、それぞれご主人を亡くされ、お葬儀をお手伝いさせていただきました。
私の場合は病院の看護婦さんが「葬儀社は決まってますか?」と聞いてくれたのです。
決まっていませんと答えたところ、2~3社の葬儀社を教えてくださいました。病院に出入りしている葬儀社ではなく、違う葬儀社を紹介してくれるということは、普通はありえないことらしいのですが、その中で一番最初に教えていただいたのがセレモニーサロン。
私は無我夢中で電話をかけて、とにかく早く来て欲しいと伝えました。清水さんが来てくださった時は、安堵しました。これで主人を家に連れて帰れると思いました。
お葬儀はほんとにわからないことだらけです。うちの場合、親戚が大阪と関東なので、お葬儀の風習がぜんぜん違う。セレモニーサロンのスタッフの方と相談しながら、夢中でやりましたね。
お通夜の晩も無我夢中で、主人の仕事関係の人たちにもあいさつして、涙も出ないけれど、あいさつしてくれといわれても言葉も出ない。そんな感じでした。
お葬儀の時よりも、お葬儀を終えた今の方が涙が出てきますね。
私の場合は、ご縁が会って、松田さんから納骨堂のことをうかがっていたのです。それで主人と二人でよく話をして、お墓を作ってもそれを伝えていく相手がいないものですから、清水さんに永代供養墓のお話を聞き、お寺に案内していただきました。
その時、セレモニーサロンの生前契約もさせていただいたのです。でもまさか、すぐにお世話になるとは思いませんでした。
ドライアイスを換えにきてくれた方に「清水さんに任せておけば大丈夫ですよ。あの人は女だけどしっかりしてるからね」って言われました。
お葬儀でやっていただいてよかったと思っているのが納棺師さん。
今まで人の死というのを身近に感じたことはなかのですが、自分の旦那を納棺師の方が着せ替えて、私自身も足を拭いてあげたりしてね。着せ替え終わった瞬間、私もせがれも、すーっと体の中から重荷が抜けていったのを覚えています。ああ、やってもらってよかったなぁと心から思いました。
人間ってどこかでけじめをつけないといけないのだろうけど、納棺師さんを付けてもらえなかったら、けじめをつけられなかったかもしれない。葬儀社を選ぶっていうのは、仏になった人間が導いてくれたことかなぁとも思いましたね。